http://img.2ch.net/ico/u_oppai_u.gif 「東電のバカ野郎が!」緊迫の7日間 貫けなかった首相の「勘」
■外に響いた怒声
だが、東電側の反応は首相の思惑と異なっていた。
10キロの避難指示という首相の想定に対しては「そこまでの心配は要らない」。海水の注入には「炉が使い物にならなくなる」と激しく抵抗したのだ。
首相も一転、事態の推移を見守ることにした。東電の“安全宣言”をひとまず信じ、当初は3キロ圏内の避難指示から始めるなど自らの「勘」は封印した。
「一部の原発が自動停止したが、外部への放射性物質の影響は確認されていない。落ち着いて行動されるよう心からお願いする」
首相は11日午後4時57分に発表した国民向けの「メッセージ」で、こんな“楽観論”を表明した。
ところが、第1原発の状況は改善されず、海水注入の作業も12日午後になって徐々に始めたが、後の祭りだった。建屋の爆発や燃料棒露出と続き、放射能漏れが現実のものとなった。
15日早朝、東電本店(東京・内幸町)に乗り込んだ首相は東電幹部らを「覚悟を決めてください」と恫喝した。
直前に東電側が「第1原発が危険な状況にあり、手に負えなくなった」として現場の社員全員を撤退させたがっているとの話を聞いていたからだ。
「テレビで爆発が放映されているのに官邸には1時間連絡がなかった」
「撤退したとき、東電は百パーセントつぶれます」
会場の外にまで響いた首相の怒声は、蓄積していた東電への不信と初動でしくじった後悔の念を爆発させたものだ。
官邸に戻った後も「東電のばか野郎が!」と怒鳴り散らし、職員らを震え上がらせたという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110318-00000503-san-pol