多くの人が、東日本大震災の被災者のための募金や義援金を送っているが、こうした中、「1000年に1度の災害だ」と言って、
義援金をだまし取ろうとした男が、警視庁に逮捕された。
詐欺未遂の疑いで逮捕されたのは、埼玉・久喜市の自営業・古屋正樹容疑者(53)。
古屋容疑者からの電話を受けたのは、都内に住む91歳の女性。
古屋容疑者から電話があった女性は「少しばかり、しようかと思ったんですよね」と話した。
古屋容疑者は、実在する会社の部長を名乗り、電話をかけてきたという。
古屋容疑者は、被災の状況を延々と説明し、最後に義援金を要求した。
古屋容疑者から電話があった女性は「『わたしの口座に入れてください』って、確か言ったんですよ」と話した。
その様子を見ていた女性の長女が、不審に思って電話を代わると、「1000年に1度の災害なんだぞ」と怒鳴ったという。
その後、長女が、ナンバーディスプレーに表示されていた電話番号を警視庁に通報し、古屋容疑者は逮捕された。
古屋容疑者を知る人は「よく電話して、怒鳴っていることもあったみたいだから」と話した。
実は、こういった震災に乗じた詐欺が急増している。
警察庁によると、被害届はこれまでに9件、相談件数はおよそ120件にのぼるという。
義援金詐欺に遭わないポイントについて、警察庁振り込め詐欺対策官・三田豪士氏は
「公的な機関、団体の職員が、個別に電話をかけたり、あるいは自宅を回って募金を求めるということはありません。
募金を振り込む場合であっても、テレビ、ラジオなどで明らかにされている口座番号、口座名義、
これをよく確認をしてほしいというふうに思います」と話した。
東京・立川市では、街頭で募金を呼びかける手口で、金をだまし取った男が逮捕されている。
ほかにも、被災地に住む親族を装い、治療費などを請求する手口があるという。
さらに警視庁は、計画停電を狙った窃盗や痴漢などにも注意するよう呼びかけている。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00195958.html