東日本大震災の被災地に向け、TOKYO FMが系列のラジオ局を通じて人気アニメ「それいけ!アンパンマン」のテーマソングを繰り返し流している。
「心にしみる」「子どもたちが元気になれる」などと、短文投稿サイトのツイッター上でも反響を呼んでいる。
作詞した原作者で漫画家、やなせたかしさん(92)が歌に込めた思いや被災者へのメッセージを寄せた。
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「そうだ うれしいんだ 生きる よろこび」で始まるこの歌は、自分を力づけるために作りました。この歌で元気づけられている人がいるのなら、うれしいことです。
「なんのために 生まれて なにをして 生きるのか」という歌詞があります。今、そのことが分からない人がとても多く、年間3万人もの自殺者がいるのです。
でも、生きていることが大切なんです。今日まで生きてこられたなら、少しくらいつらくても明日もまた生きられる。
そうやっているうちに次が開けてくるのです。今回の震災も永遠に続くことはありません。
アンパンマンは“世界最弱”のヒーロー。ちょっと汚れたり、雨にぬれただけでも、ジャムおじさんに助けを求める。
でも、いざというときには、自分の顔をちぎって食べてもらう。そして戦います。それは私たちも同じ。みんな弱いけれど、そうせずにはいられないときもあるのです。
イラストのアンパンマンは、いつものニコニコ顔ではありません。げんこつを握りしめ、戦う姿勢です。
地震と戦うことはできないけれど、自分自身の中にある弱い心をやっつけてしまいなさい−というアンパンマンからのメッセージです。
そして、子どもたちへ。こんな大きな地震は初めての体験だろうし、すごく怖がっていると聞いています。でも、とにかく元気でくじけないで。
きっとアンパンマンが助けに行くからね。(談)
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/110322/ent11032207370001-n1.htm