http://ascii.jp/elem/000/000/593/593871/ http://ascii.jp/elem/000/000/593/593864/002_R_c_472x600.jpg http://ascii.jp/elem/000/000/593/593863/001_R_c_600x400.jpg ディスカッションはまず、富野監督が描いた宇宙エレベーター(記事冒頭のイラスト)の解説からスタート。
これは「ガンダムエース」100号に向けて描き下ろしたイメージ図で、複数のケーブルが交差しながら中継点を通っていくもの。
各中継点間は500〜1000kmもある巨大なスケールで、肉眼ではケーブルのうねりなど確認できないであろうとのことだ。
富野監督は「(他のフィクションでは)きわめて立派にまっすぐ立っているが、外力のかかっているものが一直線に保てるわけない。
自然界に直線はない。ケーブルの長さがあれだけあって、いろんな因子が関わったとき、ケーブルは柔軟に対応しなくてはならないと考えると、
直線は採用できない」と、全長 10万kmに及ぶ巨大構造物に対する独自の視点を覗かせた。
そもそも監督はロケット世代の一人として、「地球の表面とつながっているようなもので引力圏を脱出するのは、
概念的に飲み込めない。ずっと軌道エレベーターに反感を持っていた」という。
ところが宇宙エレベーター協会副会長の青木義男教授との対談以降、「宗旨替えはあり得るぞ、と思うところまで来た」のだそう。
実際、2010年夏に行なわれた宇宙エレベーター技術競技会も見学し、宇宙エレベーターへの理解を深めたという。
その上で、「交通機関なわけだから、組織論まで想像すると、宇宙エレベーターの管理会社はアニメの題材になるような規模になると思う
保全のためにはモビルスーツが必要かもね」とファンサービス(?)的な発言で、会場のガンダムファンを盛り上げた。