飼育魚「いらない」急増!おさかなポスト
「地震で水槽が倒れると危険だから、もう飼えない」「池が壊れて飼いきれ
なくなった」−。飼えなくなった魚を無償で引き取る川崎市多摩区の「おさか
なポスト」には震災発生後、捨てられる魚が急増している。その数は、11日
の震災発生から1週間で約2000匹にも上るという。
「捨てられる魚は通常、年平均1万匹。わずか1週間でその約5分の1が捨
てられたことになる」と、「おさかなポストの会」代表の山崎充哲さん(52)も驚
く。「宅配便で送られてくる魚もある」という。引き取りを希望する人たちも、関
東だけでなく、広く被災地の福島県にまで及んでいる。
多摩区の稲田公園にある「おさかなポスト」のいけすには、捨てられたコイや
カメなどがぎっしり。福島県南相馬市から近くに避難してきたという真壁一暢(
かずのぶ)君(10)と弟の乙碩(くにひろ)君(8つ)は、たまたま遊びに来ていけ
すの中を見て大喜び。でも福島県から運ばれてきた魚もあると知り、「かわい
そうだね」と顔を曇らせた。 (平木友見子)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20110321/CK2011032102000049.html