Q 付着した食品を摂取するとどうなる?
放射性物質が、食べ物や水から口に入ると、体内にとどまって放射線を出し続ける。
今回検出された放射性ヨウ素131は8日たつと放射線の量が半分に、16日後には4分の1としだいに減り、
土壌には長く残らない。
放射性セシウム137は、放射線の量が半分になるのに30年かかり、土壌に長くとどまって農産物に影響を与える。
ただし、体内に入っても多くは排出される。
Q 摂取の基準値にはどういう意味がある?
笠井篤・元日本原子力研究所研究室長によると、放射性物質を含む牛乳や乳製品を1日1リットル、水を1日2リットル、
葉もの野菜を1日100グラムなどについて、それぞれすべてを1年間毎日飲んだり食べたりし続けた時に、
発がんなど健康に害が出る放射線量を計算したものだ。1回か2回、誤って飲食したくらいでは問題はない。
Q 放射性物質はどうやって付着した?
学習院大学の村松康行教授(放射化学)によると、放射性ヨウ素と放射性セシウムは風で運ばれ、
ホウレンソウなど葉の大きいものほど付きやすい。キャベツは、外側には付くが中には入りにくい。
野菜は水でよく洗えば、ある程度は濃度が薄まる。キャベツなどは外側の葉を取ってから水洗いするといい。
放射性物質は土の表層にとどまりやすく、短期的には大根などの根菜類への影響は少ない。
原乳からの検出は、乳牛が餌や飲み水から摂取した可能性がある。
Q 子どもへの影響は
A 子どもは大人より放射線の影響を受けやすい。
鈴木元国際医療福祉大教授によると、大人では体内に入ったヨウ素の約7%が甲状腺にたまるが、
残りは24時間以内に排出される。一方、子どもは約20%が甲状腺にたまってしまう。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110320-OYT1T00486.htm?from=navr