評論家「『ワンピース』つまんないのに何故突出した人気を獲得しているのか。わからない」
http://www.cyzo.com/2011/03/post_6804.html なぜ『ワンピース』が突出した人気を獲得しているのか。理由がよくわからないんですよ
そう語るのは、『オタクコミュニスト超絶マンガ評論』(築地書館)などの著書を持つ紙屋高雪氏だ。
紙屋氏は10年6月、自身のブログに「なぜ『ワンピース』はつまらないのか?」というエントリを投稿。
『ワンピース』は、続々と登場する強大な敵やライバルに打ち勝つスポーツマンガの
ように物語が進む作品と見受けられるものの、その割にルフィには敵を倒すための
努力や勝つための戦略があるようには見えない。
しかし、強い信念や決意を表明するための"名言"をことあるごとに絶叫してみせる。
そのロジカルではない精神論は苦手だ、としたところ、
はてなブックマークに400ものブックマークが寄せられた。
「あの一件では『読者は努力や理屈なんて求めていないのでは』
『あのテンポの良さが魅力』『友情と離別の物語が面白いんだ』という指摘を数多く頂きました。
それだけに、ロジックを求めた僕が野暮だったのかなぁ、
とも思ったものの、じゃあ、なぜ別のマンガじゃダメなんだろう?
という疑問も浮かんでしまった。
たとえば『SLAM DUNK』【2】だって同じように友情や仲間との絆を描いた作品ですよね。
もちろん『SLAM DUNK』もベストセラーですが、なぜ『ワンピース』はそれすらも飛び越えて、
日本一売れているマンガたり得ているのか。
はてなブックマークはもちろん、マンガ評論家の書評や雑誌の『ワンピース』特集なども
マジメに追いかけてみたんですけど、作中に描かれた絆やバトルの素晴らしさを明確に
語ることに成功している言説には、残念ながら出会えませんでした」(紙屋氏)
前出『クローズアップ現代』によると、その読者層の9割は19歳以上が占め、
全読者の1割以上は50代以上だという。あまりにも多くの大人をそこまで
魅了するワケが明確に説明されないのは不思議な話だが、 紙屋氏は、その理由のひとつにファン層があるのではないか、と見る。