津軽海峡線4日ぶり復旧 スーパー白鳥、運転再開
2011年3月16日
地震と津波の影響で運行を見合わせていたJRの津軽海峡線の一部列車が15日、運転を再開し、
北海道と本州が4日ぶりに鉄道で結ばれた。本州へ向かう乗客は被災地を思いやりながら目的地に
向かった。また、函館に着いた乗客らは運転再開にほっとした表情を見せた。今回の運転再開で
JR北海道管内の運転見合わせ区間はなくなった。
運転を再開したのは午前7時24分函館発「スーパー白鳥20号」、同10時17分発の「スーパー
白鳥26号」、新青森同10時16分発の「スーパー白鳥11号」、午後1時3分発「スーパー白鳥19号」の4本。
友人と函館に卒業旅行で来た岩手県平泉町の専門学校生の女性(21)は、4月から同県宮古市の
医療系の企業に就職が決まっていたが、住む予定のマンションが津波で流されたという。「帰ったら
できるだけ早く宮古へ行って、できることをしたい」
青森駅へ向かった仙台市太白区の無職松崎浩一さん(63)は11日、函館駅で列車に乗る直前に
地震に遭遇した。駅前のホテルで運転再開を待ち続けた。家族の安全は確認できたという。仙台を
出発したのは地震前の10日。被害が激しい三陸海岸を経由して函館に来た。「旅行日程が1日遅か
ったら命はなかったかもしれない」と話した。
函館駅に到着した列車には、大学受験のため青森県に滞在していた高校生らも乗っていた。函館
中部高校3年の外崎智巳さん(18)は弘前市のホテルでJRの運転再開を待った。「函館に戻れて
安心しました」とほっとした表情。同じく弘前市にいた帯広市の高校生五十嵐聡さん(18)は「早く
北海道に帰りたかった」と家路を急いだ。
http://mytown.asahi.com/areanews/hokkaido/HOK201103150002.html