被災者「とにかく地獄」　仙台・荒浜地区で救出活動開始

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　消防隊員らによる懸命な救助活動も続いている。

　２００人ほどの遺体が発見されたとされる仙台市若林区の荒浜地区。１２日午後、海岸近くの荒浜小学校に避難して取り
残されていた被災者らの救出が始まった。
　学校の周囲は、津波で建物が流されるなど被害が大きい。海水が一帯を覆い、がれきの山が目の前に広がる。

　消防団員に誘導された被災者らは一列に並び、消防の放水ホースを全員で手に持って、がれきの中を不安そうな足取りで進んだ。
水もひざ下までつかる場所が多く、ズボンをひざまでまくったりする人が多い。

　がれきからがれきへ。細い柱一本を足場に渡るところもある。足取りのおぼつかないお年寄りはちゅうちょしながらも、
消防団員らの助けを借りて何とか渡りきった。

　がれきの中を歩いていた男子高校生（１６）は「最初はパニックになった人もいたが、すぐにみんな落ち着いた」と話した。地震のあった１１日は
、小学校の屋上に避難し、津波を目撃した。沖からやってきた波が、どんどん町をのみ込む。「本当にすごかったです。映画みたいな感じで……」。
屋上に避難していた被災者からは悲鳴があがったという。

　「地獄ですよ。とにかく地獄だ。あれは見た者じゃなきゃわからない」。別の男性は、疲れ切った表情でそうつぶやいた。
地元消防団などによると、この日学校から脱出できたのは約６０人。まだ１５０人くらい残っており、この日は学校でもう１泊するという。

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