室内シューズを脱がずに、トイレを利用できる“でかスリッパ”が、利用者に好評だ―。
吉川市総合体育館(杉村好美館長、職員7人)に登場して今年5月で1年。新年度には
新品に交換する予定という。
バスケットやバレーボール、バドミントンを練習する人や選手たちは、室内用シューズ
のひもを固く結んでいる人が多いという。トイレ入り口に書かれた「スリッパに履きか
えてください」との張り紙を守ってくれない場合もあるとか。用たしが済み、トイレ出
入り口付近のフロアには、シューズで汚れた足跡が点々と残ったままのこともある。
この現象に、特に強い不快感を持つのは、武道場を利用する人たち。裸足のままフロア
を歩き、トイレに行くからだ。職員も対策に悩んでいた。職員の1人が出張で蓮田市内
の公共施設へ行ったとき。室内シューズをすっぽり包む大型スリッパを発見した。さっ
そくインターネットで検索し、お目当てのスリッパを見つけ、三郷市内の業者から10
足(計3万5千円)取り寄せた。
商品名は「シューズそのままスリッパ」。黒色の地に「シューズのままお履きください」
と白文字で書かれている。昨年5月、1階トイレの男性用と女性用に3足ずつ、2階の
トイレには2足ずつを配置。利用者からは「便利になった」「いいわねぇ」「どこで取
り寄せたの」といった声が届いた。トイレ付近のフロアの汚れもかなり改善された。
同館の年間利用者は7万人以上。うち市外利用者は約25%。“でかスリッパ”を写真撮影
する人もおり、「たぶん市外の人。自分の住んでいる体育館にも取り入れてほしいと思っ
ているのでは」(同館職員)と話していた。
http://www.saitama-np.co.jp/news03/05/05.html http://www.saitama-np.co.jp/news03/05/05.jpg