菅直人首相(民主党代表)は8日、岡田克也幹事長、輿石東(こしいし・あずま)参院
議員会長と会談し、強制起訴された小沢一郎元代表の処分について協議した。その後、
首相は小沢氏に会談を申し入れた。執行部は党倫理規則に定めた処分で最も軽い「最長
6カ月間の党員資格停止」を軸に決着を図ろうとしているが、小沢氏に近い議員らは
「地方選連敗の責任転嫁を図ろうとしている」と抵抗を強めており、終着点は依然、見え
てこない。(山本雄史)
小沢氏は8日午後、衆院第1議員会館の自室で意外な訪問客を迎えた。
「まあ、民主党に入ったころから、自分は嫌われてましたわ」と小沢氏に語ったのは
名古屋市長選で再選を決めたばかりの河村たかし氏。愛知県知事に当選した大村秀章氏も
同席した。今、最も勢いのある政治家2人との会談に気をよくしたのか、小沢氏は「俺も
嫌われもんだでー」と即興の名古屋弁で応じた。
岡田氏ら執行部は河村、大村両氏の選挙に対立候補をたて惨敗を喫した。小沢氏は
「河村さんは民主党で400人以上の応援演説にいった人だ。その『仲間』を大事にせ
ないかんわ」と執行部を批判。2人との別れ際、「これからも連絡取っていこうや。俺も
最後のご奉公をしなきゃいけないなあ」と意味深に語った。
一方、小沢氏の処分を急ぎたい執行部は8日、目算が狂った。9日に臨時役員会を開き、
小沢氏の処分を事実上決定、週明けの常任幹事会で手続きを終える−。こんなシナリオを
描いていたが、首相らの協議では結論を出せなかった。ポイントは輿石氏だ。
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