海外で「日本のマンガ」ブーム、終了

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1 ヒーヒーおばあちゃん(愛知県)

昔浮世絵、今MANGA。
現代日本のポップカルチャーの代表格であるマンガは多くの国の言葉に翻訳され、
出た先々でファンを生み、世界を席巻する勢い──のはずが、
最近は売り上げ減少、苦戦を強いられているという。

ブームは早くも黄昏(たそがれ)を迎えたのか。
「クール・ジャパン」とはやし立てたあの盛り上がりは一時の宴(うたげ)に過ぎなかったのか。

http://globe.asahi.com/feature/110207/index.html

FRANCE/バブルがはじけた?

「頭打ちになっていることは確かだ。日本マンガは売れすぎた。『ナルト』は仏文学のどんな有名作家よりも売れた。
今も売れ続けている。ただ、続く大ヒットが出てこない。新しい少年マンガがフランスには必要だ」

売れ行きが思わしくないだけではない。何がウケて何がウケないのか。
その見極めが難しい。「特に、大人向けのマンガが」とシュリーフはいう。
「のだめカンタービレ」といえば現代日本マンガの精華、国民的人気作品だ。
ドラマ化され、CDも売れた。仏語版は、有力出版社のピカ社から 2009年に刊行された。
ところが、思いもよらぬ大不振。社長のアラン・カンが「部数? 少なすぎて公表できない」と顔を曇らせるほどだった。
カナと並ぶ大手グレナ社で「ドラゴンボール」を手がけた有名編集者ドミニク・ブルドは、
07年に新出版社を立ち上げる。翌年発刊したのが「デトロイト・メタル・シティ」。青年マンガ
の大ヒットだ。ところが、仏では平均5000部ほどしか売れなかった。

一方「多い時には1万数千部を売り切る」と底堅いのが、男性同士の性愛を描く女性向け
マンガBL(ボーイズラブ)の試し読みムック「ビーボーイ」だ。出版元、カゼマンガ社の編集責任者ラファエル・ペン(35)は
「翻訳出版は、まず読者の渇望ありき、なんだよ。BLと比べ、大人の異性愛を描くレディースコミックは難しい。読者が見えないから」と語る。

フランスは日本のマンガが最も愛される国として有名だ。パリ郊外で毎年開かれる日本文化の祭典「ジャパン・エキスポ」は、
昨年18万人が集う盛況ぶりだった。なのに、なぜ売り上げが伸び悩むのか。米国でも最近マンガが売れなくなっている。