食欲は煙で満たせ! 食事した気分になれる魔法の装置
「食べても食べても太らない体になりた〜い」。誰もが一度は抱く願望かもしれません。
その夢を叶えてくれるような研究が進んでいるのをご存知でしょうか? 米ハーバード大学の
デビッド・エドワーズ教授とエアロゾル(煙霧質。エーロゾルとも呼ばれている)の研究者が、
煙を吸うだけで食事をした気分になれるという不思議な機器を開発しました。
教授らが開発したのは、「ルーハフ」と呼ばれる機器です。ステーキやトマトスープなどの
料理の素となる薬を、巨大な水槽に、ごく少量注ぎます。スイッチを入れると、およそ1分間発する
超音波の力で液体が激しく振動し、「圧電性結晶」と呼ばれる結晶が作られ、雲のような煙へと
変化するのです。この煙をストローで吸うと、本当に食べたような錯覚を覚えるのだそう。
この機器は食物だけでなく、飲料にも対応しています。飲料の場合は薬ではなく、
そのものを注ぐのが特徴です。アルコールも煙に変えて摂取することができ、お酒の味を楽しめるようです。
現在、パリに1台しかないというこの機器、まずは秋までにフランスで85ポンド(約1万1000円)程度で
販売する予定とのこと。実際に機器を試した人物の話によれば、「煙を吸っているだけだから、
空腹は空腹。実験後カフェに行ってサンドウィッチを頬張ってしまった」と説明しています。
しかも煙を吸った後、口の中にはダンボールのような味が残り、さらには頭がくらくらして気分が
悪くなったとのことでした。このことについて教授は、「過去の実験でそのような例はない」として、
あくまでも安全であることを強調しています。
とても奇抜なアイディアではありますが、満腹感を得られないのであれば、あまり需要はないのかも。
おまけに気分が悪くなるのでは、使い道は皆無ではないでしょうか……。
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