夢の競演で自主トレを締めくくった。日本ハムのドラフト1位・斎藤佑樹投手(22=早大)は30日、マリ
ナーズのイチロー外野手(37)と都内で約2時間の極秘合同トレを行ったことを明かした。同じマネジメン
ト会社に所属する縁で実現。プロ入り後、初めてフリー打撃の投手を務め、「世界のイチロー」相手に約3
0球を投げた。レーザービームも体感するなど、イチ流のエキスを注入された黄金ルーキーは、31日に
キャンプ地・名護に入る。
高ぶった気持ちを抑えきれなかった。鎌ケ谷での自主トレ最終日。キャッチボールを始めた斎藤が、あ
っという間に距離を延ばす。自主トレ最長となる約100メートルの遠投。ノーステップでも投じた。慎重な
調整を続けてきたはずが、突然のペースアップ。その理由を満面の笑みで明かした。
「午前中に体を動かしてきたので。イチローさんと練習してきました」
先月、イチローが所属するマネジメント会社「バウ企画」と契約。「イチローさんがよろしければやってみ
たい」と話していた合同トレが、キャンプ地へ旅立つ前日にイチローからの誘いで実現した。早朝に勇翔寮
を抜け出し、向かった先は神宮室内練習場。合流すると、ランニング、キャッチボール、ノック、打撃練習と
約2時間、一緒に汗を流したという。「動きの一つ一つが一流だなと。さすがだなと思いました。純粋に楽し
かったです。夢のようでした」と目を輝かせた。
フリー打撃では打撃投手も務めた。プロ入り後、初めて対峙(たいじ)した打者が世界のイチロー。これ以
上ない相手との対決に心は躍った。「多少、下心はありました。打ち取ろうと。でも無理でした。全部当てら
れました」。変化球を交えて約30球。極度の緊張感の中でも「イチローさんと(対戦)できたのは光栄だし財
産になる」と振り返った。
何より衝撃を受けたのがキャッチボールだった。間隔は約50メートル。「一番凄い。本当にレーザービー
ムだと思いました。こんな球見たことない。(球が)落ちないんですよ」。大きな刺激を受けたのは、鎌ケ谷に
戻ってからの遠投が物語る。
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