厚労省事件と捜査酷似 全証拠の再検討求める 福島県汚職
厚生労働省文書偽造事件と酷似する捜査が行われたとして、福島県汚職事件で収賄罪に問われた前知事佐藤栄佐久被告(71)と
実弟祐二被告(67)の弁護団は28日までに、全証拠の再検討を求める上告趣意書補充書を最高裁に提出した。
両事件をめぐっては、厚労省文書偽造事件で大阪地検特捜部の主任検事だった前田恒彦被告が2006年、東京地検特捜部検事と
して福島県汚職事件の捜査にかかわり、贈賄側(時効)の水谷功・水谷建設元会長らを取り調べたことが判明している。
弁護団は補充書で「前田被告ら担当検事は、賄賂とされた土地取引の価格を8億7000万円から9億7000万円に変える
供述を水谷被告に強要した。前田被告は筋書き通りの供述を基に構図を作る手法を学んだ。厚労省文書偽造事件の問題の根源は、
福島県汚職の捜査」と指摘した。
さらに「祐二被告は土地を宗教団体に売却しようとした計画や、当時の価格は10億円程度だったことを供述したが、
調書にはない。被告に有利な証拠を削除した構図も似通っている」と主張している。
祐二被告が栄佐久被告に土地取引を報告したとされる調書のうち、祐二被告が作成過程さえ認めていない4通の調書に
ついては「最高検と高検から栄佐久被告の逮捕許可を得るため、捏造(ねつぞう)された調書。法曹界では以前ならば
信じられなかった主張だろうが、今は現実を直視してほしい」と要請。その上で「特捜検察を過信せず、証拠を
再検証する必要がある」と訴えている。
http://www.47news.jp/localnews/hukushima/2010/12/post_20101229081655.html 福島汚職「賄賂0円」判決の前代未聞
http://facta.co.jp/article/200912024.html