京都すばる高(京都市伏見区)の生徒たちが地元の農家と協力して黒米を栽培し、「武士米」とブランド名を付けて販売を始めた。
黒米を使った菓子も考案し「地域の特産品に」と期待している。
昨年5月、同高の企画科の生徒9人が授業の一環で地元の農家を訪ね、黒米と出会った。
プチプチした歯ごたえの良さと、白米に混ぜると紫色に似た独特の色に炊きあがる様子に、「地域の名物になる」とひらめいた。
生徒たちは、黒米を栽培していた「中嶋農業事務所」(同区)の中嶋直己さん(29)に協力を依頼。販売とPRに向けて黒米の歴史を調べ、
徳川家康ら戦国大名が食べていたとの記述を見つけた。「歴史好きの若い人や外国人にも注目してもらえるのでは」と「武士米」と名付けた。
パッケージのデザインも生徒たちが考え、裏面に戦国大名のイメージで「黒米を常食とせよ」とのメッセージを記した。
昨年秋に約180キロを収穫。300グラム入りの商品約600袋ができ、11月の同高での販売学習では用意した100袋が完売した。
また、宇治市の菓子店の協力で武士米を使った「黒米大福」も考案した。山科区のスーパーなどで販売し、真っ黒な外観が目を引いている。
中嶋さんは「黒米から武士を連想した生徒ならではの発想が新鮮でおもしろい」と評価。
同高3年小西由美子さん(18)は「リゾットやいなりずしなどいろんな料理に使ってほしい。レシピ集も作りたい」と話している。
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