新成人ら郷土に愛着、働く場はなく 県内アンケート、夢さまざま
「成人の日」に合わせ、長崎新聞社は県内の新成人20人(男性11、女性9)に
「10年後のあなたは、どこで何をしていますか」と尋ねた。結果をまとめると、
地元への愛着を持ちながらも、働き口の少なさなどから県外に出ざるを得ないと考えている若者が目立った。
「どこで」の質問に、県内と答えたのは11人。その理由は「地元は落ち着ける場所で好きだから」
「住みやすさを考えて」「支えてくれた多くの人に恩返しし、古里の活性化に貢献したい」と郷土への愛着を口にした。
県外と答えた9人のうち、福岡市など福岡県が4人、東京(関東含む)が3人。大阪市、愛知県岡崎市もあった。
「何をしていますか」に対する回答は「手に職を付ける」「主婦、子育て」「公務員、教員」の大きく三つに分類できた。
「手に職を付ける」では美容師や看護師、プログラマーなどのほか、お笑い芸人(平戸市の男性)や、
ギタークラフトマン(諫早市の男性)、小説家(佐世保市の男性)などさまざまな回答があった。
「公務員、教員」と答えた人の理由には「地元の力になりたい」「景気が悪く、安定した職業に就きたい」があった。
県外と答えた9人のうち4人が地元に希望する仕事がないことを指摘。
「福岡市で結婚し、2人の子どもを出産し、のんびりした生活を送っている」と答えた対馬市出身(現福岡市)の女性は
「本当は対馬で生活したいけれど、島には働く場所がないので帰れない」と嘆いた。
「若いうちは都会がいい」という趣旨の回答も多かった一方で、「50代くらいでまた県内に戻りたい」などの意見もあり、
将来は愛着のある地元で過ごしたいとの胸の内をのぞかせた。
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20110111/06.shtml