ねえ今夜なに語る?

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「あきらめない」…「はやぶさ」の奇跡、プロジェクトリーダーが語る

小惑星「イトカワ」の砂を持ち帰った探査機「はやぶさ」のプロジェクト責任者で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の
川口淳一郎教授らによる講演会が23日、宮城県仙台市の東北大で開かれ、世紀のプロジェクトの成果や
今後の展望を語った。

砂の分析などに加わった同大や会津大(福島県会津若松市)の研究者も登壇し、成功に導いた秘話や熱意に、
参加者1100人は真剣に聞き入った。

講演会は、東北大と読売新聞東京本社が共同で企画した「市民のためのサイエンス講座2010」で、
「『はやぶさ』の奇跡の物語」をテーマにした。

最初に登壇した川口教授は、イトカワとの往復を実現する計画の原点は、小惑星を目指す自身のアイデアを
米航空宇宙局(NASA)に取られたという悔しい経験から始まっていると明かした。
「NASAもためらうような難しい計画でないといけないと思った」と話した。

はやぶさは2005年11月、イトカワに着陸。帰路についたものの、間もなく通信途絶に。チームの士気は下がっていった。

川口教授は、はやぶさを見つけ出せる確率を60〜70%と算出し、通信再開の可能性を仲間たちに示した。
管制室のポットの湯を毎朝換え、プロジェクトが続いているとアピールしたという。
「リーダーが可能性をあきらめたら終わり」。7週間後、はやぶさの信号をとらえた。奇跡だった。
通信が途絶した時も、エンジンが故障した時も、願掛けに神社へ足を運んだという。
「運も実力のうち。実力があれば転がっている運を拾える」とも述べた。
今年6月、はやぶさは7年間の旅を終え、帰還した。川口教授は「意地や忍耐という精神力が欠かせなかった」と締めくくった。
(略)

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20101224-OYT8T00809.htm