<ストレス30>不景気による「うつ」を避けるコツ
景気が悪くなると、リストラによって会社を退職に追い込まれた人が経済的な問題を抱えることになります。
会社に残った人でさえ、心身の疲弊からうつになることも少なくありません。
しかし、リストラのような大きな変化が起きなかった会社でも、うつは増え続けています。
単純なストレスイベントの有無だけで、うつの増加を説明することにはムリがあります
「不景気」で「うつ」が増えるメカニズムは、精神心理の世界では有名なジーグリストの
「努力−報酬不均衡モデル」を用いると、うまく説明ができますし、その対応策までもが見えてくるのです。
このモデルでは、ストレスが生じるのは、「仕事の要求度」に対して得られる「報酬」のバランスが悪くなったときである
と考えます。要求度とは、仕事の難易度の高さや、責任や負担の重さ、義務の大きさなどを指します。
つまり、たとえ負担の重い仕事であったとしても、自分が努力した分だけ報酬を得られれば、人はあまりストレスを感じない。
一方で、努力したにもかかわらず報酬がそれに伴わないものである場合には、大きなストレスを感じるという、何とも分かりやすく納得感のあるモデルです。
景気の良い時代には、勤勉な日本人の多くは努力を惜しまず、がむしゃらに働き、どんどん出世をし、それに伴い給料やボーナスもぐんぐんと伸びていきました。
自分の努力とそれに伴う金銭やキャリアの報酬が、見事に釣り合っていたのです。
それに対して、低成長が続く現代社会はどうでしょうか。
多くの人が努力をしているにもかかわらず、なかなか出世もできず、給料が上がらないばかりか減っていくことが当たり前に起こるのです。
多くの労働者が大きなストレスを感じて当然でしょう。
http://www.j-cast.com/kaisha/2010/11/22081425.html