「Apple、iPhone 5では独自SIMカード断念」の報道
「AppleがiPhoneに独自SIMを組み込めば、iPhoneへの販売奨励金を打ち切る」との
携帯キャリアの警告を受け、Appleはひとまず独自SIMカードを断念したと報じられている。
2010年11月25日 13時25分 更新
米Appleが欧州の複数の携帯キャリアに対し、2011年半ばにリリース予定のiPhone 5にはSIMカードを搭載しない旨を明言した――。
英Financial Times(FT)は11月22日、「通信事業者に近い情報筋」の話として、そう報じている。
AppleがオランダのSIMカードメーカーGemaltoと共同でiPhone用に
独自のSIMカードを開発中とのうわさは、10月に米ブログメディアGigaOmで最初に報じられた。
携帯キャリア各社は、もしSIMカード内蔵のiPhoneが実現すれば、Appleはより大きな影響力を持つことになり、
顧客は今や一般的となっている2年間のサービス契約を結ぶ代わりに、携帯キャリアをより容易かつ頻繁に切り替えられるようになる、と懸念している。
現在は携帯キャリアがSIM カードを提供して携帯端末をアクティベートしており、SIMカードに顧客情報が集約されている。
もしiPhoneがSIMカードとともにAppleから直接提供されることになれば、
顧客がより短期のサービス契約を申し込み携帯キャリアを気軽に切り替えるようになる可能性が考えられるほか、
Appleが MVNO(仮想移動体通信事業者)として振る舞うようになる可能性も考えられる。
MVNOとは、自前の通信インフラを持たずに携帯電話サービスを提供している事業者のこと、
つまり携帯キャリアから帯域幅を借り受けてそれを自社ブランドで提供している事業者のことで、
欧州にはVirgin Mobileなど数多くのMVNOが存在している。Appleはどうやら携帯キャリアの懸念を払拭する動きを示したようだが、
FTの記事によれば、「通信事業者に近い関係筋は、AppleがiPhoneにSIMカードを組み込むことを本当に断念したとは思っていない」という。
(以下略)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1011/25/news044.html