ひとめぼれの原種「愛国」は丸森から普及 住民が顕彰碑
ひとめぼれやササニシキ、コシヒカリの原種の水稲「愛国」の栽培が、丸森町舘矢間地区から全国に広がったとされる研究報告が昨年発表され、地元住民らが「豊穣(ほうじょう)の稲 愛国」の顕彰碑を同地区に建てた。
「秘められた資質を見抜いた先人の偉業を後世に伝えたい」と喜ぶ住民は、「愛国」の栽培を始め、酒造りにも取り組む。
元宮城県古川農業試験場長の佐々木武彦氏が昨年、日本育種学会の研究誌に「水稲『愛国』の起源をめぐる真相」との論文を発表した。
佐々木氏によると、1889(明治22)年に館矢間村の養蚕家本多三学が静岡県に住む俳句仲間から無名の稲の種もみをもらい、同村の農家が栽培を始めたところ、それまでの稲の倍の収穫量があった。
1892年に伊具郡書記らが「愛国」と命名し、東北南部、関東、北陸に栽培が広がったという。
http://mytown.asahi.com/areanews/miyagi/TKY201011220338.html