若者に急増!責任転嫁にする「自己愛型人間」の直し方

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3 元気くん(東京都)


 また、自分と同じように他人にもかけがえのない人生があること、自分はたくさんの人の支援のもとに生きているということが実感できないような環境で育ってきた場合、やはり自己中心的な思考と行動が増えて自己愛傾向が強くなってしまいます。

 自己愛は、逆境で自分を守るためには大切な価値観でもあります。
他人のせい、社会のせいだと思っていれば、自分を責めることはなくなるからです。しかし、自己愛が強いゆえに精神的な病気になってしまうこともあります。

 一つは、自己愛性パーソナリティ障害。これは自分が特別で賞賛に値する人物だと過剰に思いこみ
他人への共感性に乏しく、自分のために他人を平気で利用したり、傲慢な態度で他人に接するパーソナリティ(人格)の障害です。

 また、最近問題になっているのが、若い世代に多い「新型うつ病」(現代型、ディスチミア親和型、非定型など)と呼ばれるタイプのうつ病です。

 従来、うつ病は真面目で几帳面、自責感が強いタイプの人が自分を追い込んだ(もしくは追い込まれた)末になる病気と言われてきました。一方で、仕事はやりたくないのに趣味には熱中したり
「こうなったのは会社のせい、親のせい」と他責感を持って抑うつ的になるのが、若い世代に多い「新型うつ病」です。
強すぎる自己愛、自己中心性のゆえに、周りを責めながら憂鬱感が強くなってうつ病になってしまうのです。

 従来型のうつ病の場合、薬物療法を続けながらゆっくり休養をとり、自責的な認知を変容させることで回復していきますが、この新型うつ病の場合は社会の常識や規律のある生活に慣れさせ
自己中心的な認知を変容させるという正反対のアプローチが検討されます。

続く