自分がこうなったのは誰かのせいなの!?
虐待やいじめのように、ひどい扱いを受けてきた人が「親のせい」「友だちのせい」と他責感を持つのは無理もないことかもしれません
しかし皮肉なことに、このように本当にひどい被害を受けている人ほど、「私が悪いからだ……」と自責感にかられる傾向にあり
逆に恵まれた状況に置かれている人ほど、不運の責任を他人や社会、環境になすりつけてしまう傾向があるようです。
他責感の強い若者は、事実に即した冷静な自己分析ができない状態に陥っています。「こんな親から生まれなければ、もっと成功できたのに」「就職活動がうまくいかないのは、出身大学の馬鹿な学生が足を引っ張ってるからだ」--
こんな口ぐせの多い若者に共通するのが、「自分は悪くない」という強い自己愛の信念です。
自己愛型人間が増えたことには、いくつかの要因があると思います。なかでも少子化の影響から、親や祖父母、おじやおばから愛情を一身に受け、甘やかされている若者が多いという事実が挙げられるでしょう。
父母、両方の祖父母、おじやおばなどを加えると平均7人くらいから、お小遣いやプレゼントをもらえる、ということです。
記念日には抱えられないほどのプレゼントや大金をもらい、ねだればすぐに行きたいところに連れて行ってもらえる……こんな状況が当たり前になると、与えられることに感謝の気持ちを持てなくなります。
我慢する体験、努力して手に入れる体験も持てなくなります。
また、幼いころから成功神話に煽られて育つ若者が多いことも影響していると思います。勉強ができればわがままが通る、お金持ちの子は何をしても許される -----特別扱いが許される環境で育つと、成功するごとに自己愛が強くなります。
ところが一歩社会へ出れば、自分の限界や努力ではどうにもならない理不尽さに直面します。
そのとき、自己愛が強い人ほど完全ではない自分を受け入れられずに、成功を煽ってきた親や周囲への恨みが強くなります。
ttp://news.ameba.jp/allabout-pc/2010/11/90289.html 続く