「香川県で誇れるものと言えば?」 香川県民「うどん!」 「その次は?」 香川県民「……!?」

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1 狐娘ちゃん(dion軍)

子どもたちの伝言:うずしおの地から/129 暴力行為/3 /四国

 ◇施策が出来上がるまでに

 99年当時、県教委の担当職員らは夜遅くまで会議を続けていました。
香川県における児童生徒の暴力行為の調査結果が異様に高かったため、対策を検討していたのです。
軽微な暴力行為まで調査したという主張はありましたが、それでも大きな課題であることに違いはありません。
他県より先行してスクールカウンセラーの配置をするなどの対応もしてきましたが、それだけでは何か足りないと感じていました。
県教育長からも全県で取り組める施策を打ち出すように指示がありましたから、まさに喫緊の重要な会議でした。

 会議では、それぞれ意見を述べ合いました。教育相談が重要だという意見が出れば、
一方では規律ある指導こそ必要ではないかなど……。

堂々巡りの末「課題は何か」、「香川県で誇れるものは何なのか」という根源的な問いに至りました。
そして真っ先に出た「うどん」の次を問われると、止まってしまう自分たちに気がついたのです。

そして、指導主事らは思い至りました。「もしかすると子どもたちにも、そういった『誇り』や『自尊心』が欠けているのではないだろうか」。
口々に意見が出て、求められていた施策が浮かんだのです。

 ふるさとが好きで、愛する心を育てていこうとする施策、もっと言えば、
より身近な所での誇りや愛着を持てることこそが重要ではないかという答えに、誰も異議を唱える者はいませんでした。
大切なのは友人であり、自分が所属している学校が楽しければ、
いじめや暴力が生まれない環境になると考え、施策の骨子が決まっていったのです。

施策の名前は「マイスクール・マイフレンドプロジェクト」、少し長いので、頭文字を取り「MMP」と名付けました。
このプロジェクトは、児童生徒が、自分の学校を好きになる▽互いの良さを認め合う
▽一人一人が個性を発揮し、活動する−−などができる学校作りを進めようというものです。
この施策は5年間継続しました。(つづく)【鳴門教育大学准教授=阪根健二さん】

http://mainichi.jp/area/kochi/news/20101113ddlk39070444000c.html