【外信コラム】ソウルからヨボセヨ ホテルにない韓国料理
韓国では近年、官民挙げて「韓国料理の世界化」キャンペーンが展開されている。
国威発揚の一環として韓国料理を世界に売り出そうというわけだ。
ところがその韓国料理店が、意外にも韓国のホテルにはない。とくに高級ホテルほどそうなのだ。
これに対し日本料理店はどこのホテルにもあるから、韓国人としては大いに自尊心を傷つけられる。
「世界化」などといっても外国人客の多い高級ホテルに韓国料理店がないのでは話にならない。
高級ホテルから韓国料理店が消えた理由は、値段が高く、味もいまいちで、客が入らず採算が取れなかったからだ。
そんな中で辛うじて韓国料理店を維持してきたロッテ・ホテルの「ムグンファ(無窮花)」が最近、リニューアルし、
金潤玉・大統領夫人まで出席しテープカットがあった。
高級ホテルの日本料理や中華料理は値段が高いが、それでも客は入る。
したがって韓国料理が受けなかったのは、味を含め値段に見合っただけのものがなかったからだ。
とくに外国人客の前に、地元の韓国人客に評価されなくては店ははやらない。
韓国ではすしに対抗(?)しビビンバを“世界化候補”に押し立てているが、
高級ホテルで食べる世界化ビビンバはどんな味になるのだろうか。(黒田勝弘)
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/101106/kor1011060311000-n1.htm