【尖閣ビデオ流出問題】「倒閣運動だ」と危機感 統制力なき政府、崩壊寸前
中国漁船衝突事件のビデオ映像流出について、政府は「わが国の危機管理の質の低下が問われる」
(北沢俊美防衛相)と犯人捜しに躍起だ。だが菅政権は、中国人船長釈放の責任を捜査当局に押し付け、
ビデオの一般公開を拒み、国民の知る権利をないがしろにしてきた。
流出は政府内部の反乱なのか−。菅政権は自ら招いた内部崩壊の危機に直面している。
「テープ自身、何か底意があるのかなと思う」 仙谷由人官房長官は5日の記者会見で、映像投稿者が
ハンドルネーム(通称)に「sengoku38」と、自身の名前を使っていたことに不快感を示した。
「38」。これは「左派」として仙谷氏を揶揄(やゆ)するものと受け取られた。民主党側は
「(流出は)倒閣運動だろう」(幹部)、「政治的テロだ」(中堅)と危機感を強めている。
政府はビデオ映像は那覇地検と海上保安庁の2カ所にしかないとしてきた。
「仮に流出したなら事件として扱わなければいけない」。前原誠司外相は5日の衆院外務委員会で強調した。
どんな理由があるにしろ、守秘義務に反した情報漏洩(ろうえい)は問題だ。
とはいえ、現場で苦闘している地検や海保の職員が政府の対応に不満を抱き、
義憤にかられて映像を流出させていたことが分かったら、批判はどこに向かうだろうか。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101105/plc1011052346021-n1.htm