人種差別を知る(2)
まず、動画内で問題となっているのが、プロパガンダ。ラテン系生徒達のグループが、黒人生徒・ジュモー(黒人生徒の名前)の似顔絵を書き、その紙を回すという場面がある。
http://www.youtube.com/watch?v=bwDApK6ACpg 私たちが小・中学生の時に“イジメ”は多々あったと思う。クラスにいる生徒の特徴的な部分を誇張し、小馬鹿にする。もし日本だったら、先生が軽く注意をして終わるあの“イジメ”。
ただ、このクラスルーム203の担任教師であるエリン・クルーエル(クルーウェル)は、この似顔絵のイタズラを見て憤慨したのだ。
彼女はその絵と寛容の博物館(The museum of tolerance)にあるユダヤ人の絵を比較したのだ。寛容の博物館はあまり日本では知られていないが、
人種差別・偏見で、どうホロコースト(動画内では”大量虐殺”と翻訳)が起こったかを検証、記録している。(博術館の日本語案内)
担任教師であるエリンは、寛容の博物館で見たユダヤ人の絵を思い出したのだ。その絵は、第二次世界大戦時にプロパガンダとして使われたユダヤ人の身体的特徴、
特に大きくて垂れた鼻が誇張され描かれたものだった。
ここでのプロパガンダとは、ネガティブなレッテルを相手に貼り、自らの主張、行動を正当化する意味。プロパガンダとは、思考しない限り見破るのは難しい。
他にも、バンドワゴンという、人の心理を利用し思考停止に陥らせるような手法が、気づかないうちに企業の広告や政治でも使われている。
ラテン系グループの生徒らは、黒人生徒・ジュモー(黒人生徒の名前)の顔を描くのに、典型的な黒人の身体的特徴、すなわち、大きな鼻、分厚い唇、縮れた毛を誇張して描いた。
その絵を見て、クラス中の生徒が彼をあざ笑った。誰もが一度は、これに似た体験、あるいは場面を目撃したのではないだろうか。肌の少し黒い子どもや、
天然パーマの子ども、少し太った子どもを馬鹿にしたり、からかって黒板に絵を描いたり、また、その絵を見て笑った経験があるのではないだろうか。
http://koko-hen.jp/archives/1494264.html