神童子ロール、人気に 木津川産ブルーベリー使用
京都府木津川市山城町神童子(じんどうじ)産のブルーベリーを使ったロールケーキ「神童子ロール」が、静かな人気を集めている。
「ポエム洋菓子店」(精華町祝園)の大槻直也さん(35)が考案して、昨年から発売した。インターネットや口コミを通じて売れだした。
大槻さんは「一過性の人気でなく、長く愛されるロールを目指したい」と張り切っている。
2年前、農家と菓子店を仲介する府山城広域振興局の事業で、大槻さんたちが、神童子の山口宗一さん(71)のブルーベリー畑を見学した。
大槻さんは、これを機にブルーベリーを仕入れ、特徴の甘さを生かしてソースに加工。クリームチーズとともにスポンジで巻いた菓子を開発した。
宇治商工会議所を通じて、経済産業省の手がける物産市のインターネットサイト「でき待ち」で販売を始め、今年9月にサイトの売れ筋商品3位にランクインした。
店頭でも徐々に売れ、「神童子という地名が懐かしい」「山口さんを知っている」と買い求める客もいるそうだ。
販売数は「数えたことはないが、昨年の3倍ほど」(大槻さん)という。
山口さんは28年前からブルーベリーを栽培し、府のエコファーマーの認定も受けた。
旬に顧客に直接販売し、一部を複数の菓子店に卸している。「長年の積み重ねが認められたならうれしい。ロールケーキとはいい着想」と話す。
大槻さんは「大事なのは売り上げでなく、地道に商品の力をつけること。山城地方を全国にPRしたい」と話している。
http://www.kyoto-np.co.jp/picture/2010/11/20101105121209.jpg 人気の出始めた神童子ロールと、開発した大槻さん(精華町・ポエム洋菓子店)
http://www.kyoto-np.co.jp/yamashiro/article/20101105000073