「はやぶさ」に地球外物質か、微粒子数十個発見
6月に地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」の試料容器から、地球外物質の可能性があ
る微粒子数十個が見つかったことが、5日わかった。
宇宙航空研究開発機構が電子顕微鏡で調べたところ、大きさ0・001ミリ・メートル前後
の粒子の中に、これまでに容器内から見つかっている地球のちりやアルミ粉などとは、成分の
特徴が異なるものがあったという。
はやぶさは小惑星イトカワに着陸した際、試料採取装置がうまく作動しなかった。これまで
0・01ミリ・メートル程度まで見える光学顕微鏡で分析してきたが、試料容器内に地球外物
質とみられるものは発見できなかった。そこで、特殊なヘラを使って微粒子を集め、電子顕微
鏡で粒子の形状と成分などを確かめる作業を続けていた。
宇宙機構では今後、大型放射光施設「スプリング8」で粒子の立体構造を調べ、含有する微
量元素や酸素の種類なども詳しく分析する。10種類前後の検査を重ねて、イトカワの砂かど
うかを突きとめる。
(2010年10月6日03時13分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20101006-OYT1T00083.htm