ドイツ「暇潰しに50年前に日本が核保有協力を西ドイツに要請していたという機密文章でも出してみるか」
前原誠司外相は4日、日本政府が1960年代後半に当時の西ドイツ政府と核兵器保有をめぐり極秘に協議していたとする3日のNHK報道について、
省内で事実関係を調査するよう松本剛明副外相に指示した。
この時期は佐藤栄作首相が非核三原則を表明し、定着していく時期と重なっており、副外相は記者会見で
「実際に話があったのか、関連文書が残っているか調査し、どう議論が行われ、我が国の外交にどうつながっていったか調べる」と述べた。
報道によると、69年に外務省幹部が旧西ドイツ外務省幹部と箱根などで協議し、日本側が核兵器を保有する可能性を示して西ドイツに協力を求め、
西ドイツが難色を示したと伝えたという。ドイツに残っていた西ドイツ外務省の機密資料で判明したとしている。
これについて、協議に参加した元外交官は毎日新聞の取材に対し「69年2月上旬に東京で西ドイツ外務省と意見交換し、箱根で接待をしたことは事実だ。
ただ、テーマは一般的なもので、核保有を巡る議論をした記憶はまったくない」と語った。元外交官によると、
日本側は、のちに事務次官になった村田良平氏(故人)ら数人、西ドイツ外務省からも数人が参加したという。
仙谷由人官房長官は4日の記者会見で「佐藤内閣に(核保有を検討する)方針が一部にでもあったのか、
日本の選択肢を狭めないために自主的に動いたのか分からない。調査を待ちたい」と語った。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20101005k0000m010042000c.html