香川県琴平町の琴平温泉で、源泉を管理する町が、2年4カ月にわたり湯量不足を
補うため水道水を混ぜた湯を旅館などに供給していたことが29日、町への取材で分かった。
平均して源泉の約1・6倍、多い月には約7倍の水道水を加えていたという。
町は県から温泉法に違反する恐れがあると指摘を受け、水道水が含まれていることを
明示するよう供給先の旅館などに求めた。加水は継続する。
琴平町によると、2007年に源泉を町が掘り当て、08年4月から町内の温泉旅館などに
1立方メートルあたり280円で供給を始めた。現在は自前の源泉を持たない10施設が利用している。
ところが当初1日130トンと見込んでいた水量は平均約30トンにとどまり、5月から水道水の混入を始めた。
ことし8月には、源泉357トンに対し約6・8倍の2418トンの水道水を加えていた。
昨年夏、供給先のホテルから「温泉が薄いのではないか」との指摘があったが、町は加水の事実を
伝えていなかった。ことし6月以降に実施した水道利用料調査で判明。8月末になって供給先に事情を説明した。
小野正人町長は「隠ぺい体質に怒りを感じる。反省しなくてはいけない」と話した。
http://www.shizushin.com/news/culture/topix/2010092901000916.htm