レアアース不要のモーター開発
9月29日 16時59分
中国からの輸入に頼っている希少な資源、レアアースをまったく使わないハイブリッド車用のモーターの開発に、
NEDO=新エネルギー・産業技術総合開発機構などの研究グループが成功し、実用化を目指すことになりました。
ハイブリッド車のモーターには、出力を高めるため、磁石にネオジムやジスプロシウムといったレアアースが使われています。
これに対してNEDOと北海道大学の研究グループは、レアアースを使わないモーターの開発を進めてきました。
その結果、モーターに組み込む磁石と鉄の透き間をくふうすることで、磁力を最大限に利用できることがわかりました。
さらに、モーター内部のコイルの量を増やすことで、レアアースを使ったモーターとほぼ同じ出力を出すことに成功しました。
研究グループは、今後、自動車メーカーなどと協力して実用化に向けた実験を進めることにしています。
レアアースは、世界の産出量の90%以上が中国に集中していますが、中国が輸出制限の措置を取っていることなどで価格が高騰しています。
さらに、今月21日からは日本への輸出の手続きが事実上止まるなど、ハイテク産業への影響が懸念される事態となりました。
NEDOの弓取修二蓄電技術開発室長は、「資源が少ない日本が国際競争力を維持するため、今後も力を入れていきたい」と話しています。
http://www.nhk.or.jp/news/html/20100929/t10014275801000.html