http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000001009280004 台風で桟橋破損 猿島航路が欠航
東京湾唯一の自然島「猿島」(横須賀市)で船の発着用の桟橋が台風による高波の影響で破損し、
運航できなくなった。猿島航路を運航するクルーズ会社「トライアングル」は27日、来月7日までの
欠航を決定した。これまで船の発着には桟橋の右側を使用してきたが、暫定的に左側に
発着することで早期に運航再開したい考えだ。
(川上裕央)
市港湾建設課によると、破損したのは桟橋に接続し、乗客らが乗降する浮桟橋部分。25日午前7時半ごろ、
猿島から南に約2キロ離れた同市の大津漁港付近で、巡回中の市職員が漂着した浮桟橋を見つけた。
台風12号が接近した24日夜から25日朝にかけて、高波によって桟橋から切り離されたと見ている。
浮桟橋は縦横4・1メートルと5メートル、高さ1・7メートル。中身は発泡スチロールで周囲はステンレスや
アルミで作られている。コンクリートの桟橋の右側に浮桟橋の大きさのスペースがあり、浮桟橋の四方に
取りつけたゴム付きのローラーが桟橋側の鉄柱のレールと接続し、波の高さによって上下にスライドする
仕組みになっている。台風の前には通常なら浮桟橋をワイヤで巻き上げて「避難」させているが、
23日午後はすでに波が荒く、引き揚げられなかったという。
浮桟橋部分のなかった旧桟橋が老朽化したのに加え、乗客の乗り降りをスムーズにするため、
同市が2006年度から浮桟橋を含めた新桟橋を約3億円かけて整備。昨年5月に供用開始していた。
猿島航路は台風の影響で23日午後から欠航していた。桟橋の反対側を使っての発着で、
乗客が安全に乗り降りできるかを実験した上で関東運輸局に乗降位置の変更認可を提出する方針。
問題がないと判断されれば、来月8日以降にも運航再開する見通し。