菅直人首相は、アジア欧州会議(ASEM)出席のため、10月3日から5日までベルギーのブリュッセルを訪問する。
仙谷由人官房長官が28日午前の閣議後会見で明らかにした。
同会議に出席予定の中国の温家宝首相との日中首脳会談も模索していくが、実現するかどうかは中国側の出方次第との認識も示した。
仙谷氏は尖閣諸島をめぐる日中間の緊張について「トータルアジアの経済成長や、
平和的な安保環境という観点から見ても決して望ましいことではない」と指摘。
首相のASEM参加の狙いについては「アジアの中で日中がどういう関係をつくっていくのかという議論を、
ASEAN(東南アジア諸国連合)、インドをはじめとする他の国、欧州各国首脳とも、できる限りしていくべきだ」と語った。
仙谷氏はASEM参加を機に菅首相と参加各国首脳との二国間会談を調整していることも明らかにした。
中国との二国間首脳会談については「環境整備ができればやろうと外務省も模索すると思うが、
あと一週間ぐらいでそういう状況になるかどうかは不明だ。ボールはすでに中国側にちゃんと渡してあるという認識だ」と語った。
ただ、前原誠司外相は28日午後の会見で、日本が日中首脳会談を呼び掛けるかについて
「今そういう動きをわれわれはしていない。わたしの現時点の感想としては、なかなかセットされるのは難しい状況ではないかと思っている」と指摘した。
仙谷氏によると、首相のASEM出席は国会の状況が許せばとの条件付きだが、
自民党の谷垣禎一総裁はミニブログ「ツイッター」で菅首相に参加を促している
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920019&sid=a7Wy3nqDOMKA