韓国には「対日コンプレックス」が存在する。
最近はあまり聞かなくなったが、一時期は近畿地方で古代の埋蔵物が出ると、韓国の学者は盛んに、
「それは朝鮮半島から伝わった物です」と強調したことがあった。今でも韓国の国定歴史教科書には
「(古代の韓国は)進んだ文化を日本に伝えてあげた」的な文化優越意識に基づく表現がある。
そして、これは韓国人と対話した日本人の著書にも出てくるし、私も韓国留学中に何度も韓国人から聞いた話だが、
「韓国にはまだ日本と対等に付き合うだけの余裕がない」という。
また、1993年頃、自身の日本生活体験を元に「日本はない」(日本語題「悲しき日本人」)という日本叩き本を出版して
ベストセラー作家となった、田麗玉(チョン・ヨオク)氏は、約10年後の2003年に、これとは全く正反対の
「札幌でビールを飲む」という日本での食体験を書いたエッセイ本を出版した。
本のあとがきで田氏は「日本はこの10年で国力が低下したため余裕を持って日本を見れるようになった」と書く。
日本に対するコンプレックスがあるということは、韓国人も「本音」で認めるところである。
ただし、表や公式的な場でそれを明らかにすることはあまりない。
例えば8月14日放送の件のNHK番組では韓国人からは日本の歴史認識への批判が相次いだ。
しかし、この番組出演して韓国側に批判的な発言をした古屋氏は自身のブログで
「番組終了後は韓国人らと話をしたが、自分の意見に賛成の人もいた」と証言する。
あるいは、昨年亡くなった韓国の金大中(キム・デジュン)大統領について、日韓国交正常化当時、
韓国外相だった李東元(イ・ドンウォン)氏は1998年に読売新聞のインタビューに対して、
「金大中氏は当時、野党議員として国交正常化に反対していたが『個人的には正常化を支持する』と話していた」、と証言した。
同様の証言は中曽根康弘元首相もテレビでしている。
「日本は過去の清算をしていない」というのは「建前」であり、「韓国人には余裕がない」というのは「本音」である。
http://www.pjnews.net/news/828/20100827_7