ビール系飲料で存在感増す新ジャンルPB、伸びる市場で競争激化
ビール系飲料(ビール・発泡酒・新ジャンル)市場で唯一の伸びを続けている新ジャンル分野で、流通各社のプライベートブランド(PB)が
存在感を示し始めている。
流通各社は1円単位で価格競争を始めており、低価格志向の消費者にとっては商品性の魅力が増している状況だ。市場が縮小傾向にあるなかで、
大手ビールメーカーは新ジャンルに新商品を投入、強化に努めており、大手流通も巻き込んで競争が激化している。
<流通各社で価格競争>
これまで大手5社(キリンビール・アサヒビール<2502.T>・サッポロビール・サントリー酒類・オリオンビール)の合計がビール系飲料の「市場」として広く認識されてきた。
しかし、市場の伸び以上に、統計には含まれない流通各社が出すプライベートブランド(PB)が急成長している。
流通系の新ジャンルPBは、製造を韓国などに委託しており、通関統計における輸入をみることで、市場が推計できる。2010年1―6月の通関統計でみると、
麦芽発泡酒の輸入は5万3329キロリットルで前年同期比68%増と急増。ここには一部発泡酒などが含まれるものの、大部分は流通各社が出す新ジャンル分野でのPBだという。
大手ビール5社計の1―6月期の新ジャンルは87万8460キロリットル(前年同期比9.7%増)で、この集計に入ってこないPBが新ジャンル市場の6%程度の規模に
達していることになる。ある業界関係者は「予想を超える急速な伸びだ。大手メーカーもPBの需要増が無視できなくなっている」と指摘する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100811-00000377-reu-bus_all