■最長34年のケースも■
きっかけは何か。その質問には「職場になじめなかった」が23・7%で最多。
「就職活動がうまくいかなかった」が20・3%。「不登校」や「大学になじめなかった」「(高校や大学の)受験に失敗した」は合わせても20・4%にとどまった。
引きこもり問題に取り組んでいるNPO法人の調査では、
2007年に平均年齢が初めて30歳を超え、その後もじわじわと上がっている。また、引きこもり期間は平均9・6年で、最長34年に及んだケースもあった。
高齢化や長期化は対応を難しくする。20代なら柔軟性があり、
社会に自分の居場所を見つけるきっかけもある程度はあるだろう。
だが、30〜40代になると、学生時代の人間関係も完全に切れてしまい、
就労で年齢の壁を感じるなどして孤立を深める恐れが強くなるという。
調査と前後して政府は引きこもりやニートを対象とする相談窓口の整備などを盛り込んだ「子ども・若者ビジョン」を決定した。
青少年中心の安全網として期待されるが、引きこもり高齢化への対応がこぼれ落ちることがないように目配りしてもらいたい。
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/?itemid=29924&blogid=5&catid=15