大失態演じた中国外交、米中対立どこまで
独立色強める人民解放軍〜「中国株式会社」の研究〜その70
もう当分、米中両海軍のせめぎ合いについて書くことはないと思っていたが、やはり甘かった。
7月23日、ハノイで開かれたASEAN地域フォーラム(ARF)でクリントン国務長官が、南シナ海領有に関する中国
側の主張を完膚なきまで論破したからだ。
先週の欧米・東南アジアの新聞は、「米対中政策の転換」「ベトナムの大勝利」などと大騒ぎだった。ところが、例
によって日本のマスコミは、一部を除き、ARFでも北朝鮮関連報道にしか関心を示さない。実に情けない話ではないか。
(中略)
ARF会合では、南シナ海問題についてベトナムが口火を切り、米国を含む12カ国が中国の動きに懸念を表明した。
特に、クリントン長官の発言を聞いた中国の楊潔?外相は衝撃を受けたに違いない。
同外相は激怒し、直ちに退席したという。1時間後、ようやく戻ってきた楊外相は中国側の立場を長々と説明しなが
ら、ベトナムやシンガポールの外相を横目で睨みつけていたそうだ。
(中略)
いずれにせよ、中国外交にとっては大失態だ。しかし、米中外相の発言テキストをそれぞれ詳しく読んでみると、
お互いに決定的対立だけは回避したいという思惑も見え隠れする。
(以下略)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4147