「野副排除」の工作資金はどこから出たのか
実は、日経ビジネスの記事ではまったく触れていないが、今回の事件には捜査当局も関心を寄せている。
その背後には、代表取締役社長という経営トップの首切りの裏側に、不可解なカネの流れがある。
富士通の社内弁護士である役員には、巨額のカネが役員報酬とは別に流れており、それが「野副排除」の工作資金であった疑いが浮上している。
また野副氏には、退任の条件として「年間2700万円を10年間保証する」という“約束”が提示された。
野副氏はこれを「口止め料」と称したが、取締役会を経ずに、そうした約束事がなぜなされるのか。
あるいは、病気でもない野副氏を2カ月間も「偽装入院」させていたのだが、その費用はどんな名目で捻出されたのか。
売上高5兆円、従業員数17万人の大企業の“奥の院”で起きたコンプライアンスとガバナンスなき経営に、
東京地検特捜部が並々ならぬ関心を寄せているのだ。今後、大型経済事件に発展する可能性もくすぶっている。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/978 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/978?page=2 依頼337