平城遷都1300年祭:デジタルミュージアム、宝物や壁画を疑似体験 /奈良
◇平城京なりきり体験館、来月3日まで
平城遷都1300年祭のメーン会場、平城宮跡(奈良市)にある「平城京なりきり体験館」で31日、
正倉院宝物や高松塚壁画を疑似体験できる「デジタルミュージアム体験」が始まった。視覚や触覚
などを組み合わせ、実際に宝物に触れる感覚が楽しめるシステムもある。9月3日まで。
独立行政法人「情報通信研究機構」が出展した。正倉院宝物の一つで、精巧な細工が施された銀
製の香炉「銀薫爐(ぎんくんろ)」を実物大の三次元映像で再現。眼鏡の形をしたレンズをのぞくと、
手元の空間に立体映像が浮き出る仕組み。映像を専用のペンでなぞると、香炉に触れている感覚
が得られる。ペンでたたくと音が出て、噴射装置から香りも出る。静岡県三島市の中学2年、内田健
太郎さん(13)は「細工まで本当に触っている感覚になった。金属の澄んだ音もした」と驚いていた。
他にも、明日香村の高松塚古墳(7世紀末〜8世紀初め)の国宝壁画を高精細デジタル映像で再
現した大型モニターも展示している。【岡奈津希】
http://mainichi.jp/area/nara/news/20100801ddlk29040332000c.html