再び世界一へ、地獄の特訓=全日本男子が強化合宿−バレーボール
バレーボールの全日本男子チームが、これまでにないほど過酷なトレーニングを続けている。
現在、北海道芦別市で今年4回目の合宿を続行中。2005年から指揮を執る植田辰哉監督(46)は、
今回の合宿でのテーマを「フィジカル面の強化」に置いた。地獄の特訓は選手たちも覚悟の上で、
初日から笑顔が消えている。
チームの最終目標は2年後のロンドン五輪でメダルを獲得すること。だが、そのためには今秋の世界選手権
(イタリア・ミラノ)とアジア大会(中国・広州)で、ある程度の実績を残さなければならない。
宇佐美大輔主将(31)は「厳しい練習に耐え、世界選手権ではベスト8を突破したい」と意気込む。
3月の全日本メンバー発表時はベテラン、若手を含め53人が勢ぞろいしたが、今回の合宿参加は18人。
イタリア・プロリーグ帰りの越川優(25)は「コミュニケーションが取れ、みんなが一つになったという感じ」
とチームの和を強調した。
北京五輪では1勝も挙げられず最下位に沈んだ。その前の五輪3大会には出場すらできない低迷が続いた。
ミュンヘン五輪の栄光から28年。五輪出場だけが目標では、あまりにも寂しい。
植田監督は「今年は合宿を12回も組み入れた。世界のトップに肩を並べるほどの体格をつくり、スピードとパワーをつける」
と言い、「楽しみにしていてください」と自信をのぞかせる。実りの秋となるか。
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2010072700063