<日経>◇ドコモとKDDI、携帯新技術競う 裸眼で3Dなど
携帯電話大手2社は端末向けの次世代技術を開発した。NTTドコモは小型液晶画面を使って裸眼で3D画像を楽しめる技術。
KDDIは携帯電話のカメラをのぞくと現実の街の映像にアニメーションが重ねられる拡張現実(AR)技術を開発した。直感的な
ゲームなど自社の携帯端末に広く活用。米アップルの「iPhone(アイフォーン)」に対抗する。
ドコモが開発した3D技術は2.5型の小型液晶画面の表面に無数の突起の付いた透明なパネルを重ねて画面から出る光を屈折。
8枚の画像を組み合わせて一つの立体映像にする。
パナソニックなどがテレビで実用化している3D映像と異なり、小型液晶画面に特化した技術という。3Dで表示された物体を
指を使って上下左右にそれぞれ360度回転させられる。例えば虫の映像を指で動かし、裏側から見たり真横から見たりできる。
ゲームアプリなどに活用し、5年以内をめどに携帯電話に組み込む。裸眼で見られる3Dでは、任天堂が携帯ゲーム機として発表するなど、
実用化に向けた競争が激化している。
KDDIが開発したのは街角にある看板に携帯電話のカメラを向けると看板の画像を認識し、事前に設定したキャラクターや建物などの
CG(コンピューターグラフィックス)を現実の映像と重ねて表示する技術。
画像認識技術と、携帯電話に搭載した角度を測るセンサー、全地球測位システム(GPS)を組み合わて実現した。
KDDIは独自に、CGを現実のビルの影に隠したり、遠近法で遠くにあるように表示したりする機能も搭載。3年以内に現実空間と
CGを組み合わせた携帯ゲームなどに応用する。
携帯電話業界ではスマートフォン(高機能携帯電話)のタッチパネルや傾きを感知するセンサーを使って操作するアプリが人気を集めている。
携帯各社もいち早く次世代の立体映像技術を実用化し、自社のスマートフォンなどに組み込んで利用者拡大につなげる。
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819696E3E0E2E6828DE3E1E2E5E0E2E3E28698E3E2E2E2