愚策か英断か。日本マクドナルドが大相撲名古屋場所の懸賞金を出す方針を固めた。
「昨年3月から懸賞を出しています。今回は、社内でいろいろと検討しましたが、
継続的にスポーツを応援していくという姿勢を貫くことにしました」(日本マクドナルド広報担当者)
大相撲の懸賞金の代名詞だった永谷園や富士ゼロックスは早々に取りやめを決定し、
NHKも生中継を中止する。こうした事態を受け、相撲協会は内閣総理大臣杯など外部からの表彰をすべて辞退することを決めた。
そんな中、マクドナルドは懸賞金100本を出す。1本6万円が相場だから総額600万円。
少なくない広告費だし、それよりも何も名古屋場所はテレビの生中継がない。宣伝効果は
期待薄なのである。それでもマクドナルドは「減額をお願いしていない」(広報担当者)
というからリッパというか何というか。
「原田泳幸社長の“逆張り”経営の真骨頂ですよ。原田社長のこれまでの経営戦略を振り返ると、
いかに逆張りが多いかが分かります。08年には外食各社が値下げ競争に走る中、
マクドナルドはあえて値上げに踏み切った。店舗閉鎖も素早く、今年は全店舗の10分の
1に匹敵する約400店を閉めます。その一方、デフレに逆行する高価格帯中心のハンバーガー
店を渋谷や青山に開店させた。この逆張り経営が好業績に結びついているのです」
(経済ジャーナリストの真保紀一郎氏)
ここ数年の業績を見ると、売上高は減少しても利益ベースでは増収が続いていることが分かる。
「相撲の懸賞では協会に恩を売る効果もさることながら、マーケティング戦略として
有効だと判断したのでしょう。相撲ファンのすそ野は広いですからね」(真保紀一郎氏)
http://news.livedoor.com/article/detail/4878722/