中国汽車工業協会(CAAM)が発表した6月の中国国内乗用車販売台数は
前年比19.4%増の104万台となった。伸び率は5月(同25.8%増)
から鈍化し、2009年3月以来の低水準となった。急拡大し続けてきた
中国自動車市場に失速感が出ている。
自動車業界幹部やアナリストは、前年が高水準だったという点や、
工場での労働争議が再び活発化する可能性を踏まえ、年後半の状況は
厳しいと予想している。
東風汽車<0489.HK>の幹部は「当初、年初から2─3カ月間は高い
伸びを維持するとみていた。しかし、右肩上がりにはならず、7月や8月は
減少する可能性もある」と述べた。
中国の自動車市場は、2008年に低迷したが、2009年4月から急回復し
、09年末にかけて月次ベースの最高記録を更新し続けた。
IHSグローバル・インサイトのアナリストは「数字をみると、
市場はまだうまく持ちこたえている。ただ、市場が急拡大した2009年と
遜色(そんしょく)ない結果を出すのはかなり厳しい」とした上で、
「販売伸び率は、例年低迷する夏場にさらに低下するだろう。
行楽シーズンの秋になれば持ち直す可能性がある」と述べた。
http://news.www.infoseek.co.jp/business/story/09reutersJAPAN162215/