大手ゼネコン鹿島(東京都港区)が請け負った羽田空港新滑走路の埋め立てをめぐり、国との
契約と違う種類の砂利が使用された事件で、警視庁は17日、鹿島の羽田総合事務所長(60)や
ブローカーの男ら5人を詐欺容疑で書類送検し、発表した。5人とも容疑を否認しているという。
組織犯罪対策3課は昨年11月、鹿島の羽田総合事務所などを家宅捜索し、関係者の
事情聴取を進めてきた。その結果、鹿島が問題発覚後、承認を得た資材で埋め直したことや、
昨年6月に国土交通省から厳重注意処分を受けたことなどを考慮し、強制捜査を見送ったという。
送検容疑は、2008年10月、「D滑走路」の護岸基礎部分のうち約1200立方メートル分を、
同省の承認を受けていない「玉砂利」と呼ばれる資材で埋め立て、同年12月、これに伴う
工事代金約480万円を同省からだまし取ったもの。
社員の書類送検を受け、鹿島は「石材の誤投入は協力会社への指示の不徹底に起因する
ミスであったと認識しており、今後の推移を見守りたい」とのコメントを出した。
http://www.asahi.com/national/update/0618/TKY201006170681.html