日本刀は何故美しいのか。

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1 アマシイラ(東京都)

日本刀作り一筋、技術展覧会入賞 姫路の明珍さん 

姫路市夢前町新庄の刀工、明珍裕介(刀工名・宗裕)さん(35)が、
日本刀の出来栄えを競う「第1回新作日本刀刀職技術展覧会」で入賞した。
修業を始め12年。「不器用でまだまだ下手くそ。だが、何かをつかんだ気がする」と控えめながらも自信をのぞかせた。

明珍さんは、平安時代から続く甲冑師の家系で、透き通った音色の風鈴「明珍火箸」を考案した52代目宗理さん(68)の次男。
宝塚造形芸術大を卒業後、宗理さんの依頼を受け明珍火箸の原料調査の一環として、
当時、島根県横田町にいた刀匠、久保善博さん(45)=広島県庄原市=を訪ねた。

初めて手にした日本刀は、ずしりと重く、生き物のように輝きを変えた。弟子入りを決心し、1998年から7年間学んだ。
失敗を繰り返したが、冶金学を研究し、顕微鏡を使い刀の組成を調べるなど合理性を重んじる久保さんが、何度も助け船を出した。
2005年、夢前町に鍛錬場を開き独立。1振りの刀を仕上げるのに早くても3週間はかかる。
1年で20振りの刀を作っても、世に出るのは2振りほど。
制作中は「これぐらいでいいか」という気持ちと、「もう少し頑張ろう」という気持ちの間で揺れるという。
苦しくとも頑張れるのは「家族や師匠、先輩たちのおかげ」といい、妻志保さん(34)と3人の子どもたちに感謝する。

「人の心をつかむ刀を作るには技術を超えた何かがあるはず。素直な気持ちで、情熱を持ち続ければ結果は必ず出る」。
今はそう信じている。
この展覧会は、日本刀文化振興協会が主催し、文化庁が後援。全国の刀鍛冶の作品が集まる。
裕介さんの作品は75・2センチ、反りは2・9センチ。
美術品としての完成度の高さが評価され、40点以上が競った作刀の部で2席にあたるという。

6月13日〜7月25日、東京都港区虎ノ門の大倉集古館(ホテルオークラ東京前)で展覧会がある。

http://www.kobe-np.co.jp/news/seiban/0003056908.shtml