沖縄知事「極めて遺憾、それ以上ない」 日米声明に
仲井真弘多沖縄県知事は28日午前、滞在先の東京都内のホテルで報道陣に対し、政府が発表した
日米共同声明について「結局、元に戻ったという印象。今までも『極めて遺憾』と言ってきたので、それ
以上言いようがない」と突き放した。
「最低でも県外」と言い続けてきた鳩山由紀夫首相への期待は高かっただけに、県外、国外への
基地移転を求める県民の声は依然根強いといい、「現政権が巻いたタネ。きちっと刈るべきだ」と強調。
「首相も二度沖縄を訪れて県民の声は肌で感じているはず。県民への納得のいく説明は当然必要だ」
とくぎを刺した。
一方、普天間基地の移設先とされた辺野古地区を抱える沖縄県名護市の稲嶺進市長も同日午前、
市役所で報道陣に「到底受け入れられない。県民に対する裏切りだ」と強い口調で政府の対応を批判した。
黄色のかりゆし姿の稲嶺市長は厳しい表情を浮かべ「(県外・国外への基地移設を訴えた4月の)
県民大会での県民の思いや名護市長選の結果を踏まえれば(また移設先の案が)辺野古に戻ってくる
ことはあってはならない」と述べた。
政権発足後の普天間基地問題への政府の対応については「(県外移設などで)県民に期待を持たせ
ながら結局、辺野古への移設案に戻った。この状況を許せるものではない」と語気を強めた。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0EAE2E39B8DE0EAE2E7E0E2E3E29191E2E2E2E2