時事通信が読売新聞の傘下に? 原因は唯一の資産である電通株の食い潰し

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1 アカヤガラ(dion軍)

国内2大通信社の1つ、時事通信社は2011年春の新卒採用を全面的に凍結する。業績の
長期低迷に昨今のメディア不況も重なり、雇用の過剰感が急速に高まったためだ。

とはいえ、大手マスコミが新卒定期採用の見送りに踏み切るのは、異例中の異例のこと。
その深層と真相をめぐり、社内外で様々なさまざまな臆測が飛び交っている。

時事通信は電子メディアなどとの競争激化で収益がジリ貧状態に陥り、09年3月期まで
9期連続の営業赤字が続いている(09年3月期の単体営業赤字は44億3400万円)。
関係者によると10年3月期も10期連続の営業赤字へと沈んだもよう。

そのうえ社内の試算では11年3月期、12年3月期も「営業赤字が不可避」とされており、
いまや「業績浮上のメドすら立たない」(事情通)情勢となっている。

■新卒採用だけは死守してきたが…

憂慮すべきは「虎の子」ともいえる唯一の資産=電通株が、急速に底を突きつつある
ことだろう。営業赤字の穴を埋めるため毎年のように切り売りを重ねてきた結果、
08年には持ち株比率が12.4%から10.8%へと落ち込んで筆頭株主から転げ落ち、
いまでは持ち株比率7.0%の第3位株主に甘んじるありさま(09年9月時点)。
 
このままのペースで電通株の含み益を食い潰していけば、「数年のうちにゲーム
オーバー」(同)と予測する向きも少なくない。

こうしたなか展開されてきたのが、希望退職を柱としたリストラだ。40歳以上の社員を
対象に08年から募集を開始、09年にも約30人の社員がこれに応じたとされている。
さらにはタクシーチケットや取材費のカット、オフィススペースの縮小による賃借料の
削減など、徹底した経費の切り詰めにも取り組んできた。

http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/64df617b8b2b88d48f435d7ec45471db/