ひなの誕生が心待ちにされている佐渡市の放鳥トキ。
国内の自然界では36年ぶりとなるふ化を祝福しようと、新潟市内のメーカーが、ひな誕生をモチーフにしたTシャツを作った。
トキにちなんだTシャツを製造・販売したのは新潟市中央区の「刷屋(すりや)」。
同社はこれまでも万代橋やイチゴの越後姫など新潟ゆかりのものをデザインした「ご当地Tシャツ」を作ってきた。
放鳥トキが卵を温めているというニュースを見た社員の発案で製作が決まり、4月下旬から売り出した。
トキのひなが殻を破って踊っているデザインで、音符も添えられている。
製作した増子梨香さん(28)は「ひなが誕生すれば、県民みんなが盛り上がる」と考え、楽しそうなデザインにしたという。
一方、佐渡トキ保護センター(佐渡市)のトキを襲ったテンをあしらったTシャツも作った。
こちらは、涙を流しているテンのイラストの下に「テン敵?」と添えた。
トキを襲ったテンだが、もともとは人間が木の芽を食い荒らすノウサギ対策として佐渡島へ持ち込んだ歴史がある。
「テンだけを悪者と扱っていいのか」と製作者の稲吉匡人さん(25)はTシャツに込めたメッセージを説明し、同社の桑野一哉常務(31)も「テンの問題を考えるきっかけになってほしい」と話す。
いずれも1枚2940円。注文は同社「新潟Tシャツ部」のホームページ(
http://www.niigatat‐shirts.com)で受け付けている。
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20100518ddlk15040017000c.html