【速報】新規制システム Viva Samba カーニバルが突破される
「雪さんが一緒で良かったよ」
「花梨が、僕と?」
「最近さ、誰かに見られてるような気がするって言ったでしょう? あれ、あの人の視線だったみたい」
僕は彼女に歩み寄ると、肩に手をかけもういちど口づけをした。
「うん…ううん、駄目。どっちも僕のだ」
「もう…キミ、ちょっと意地悪だよ」
そして、意識は闇の中へ…。
ただ、捨て置かれ、見放された場所。
どうしてなんだろう?
僕は後ろから彼女を抱きしめるようにしスパッツの中に手を差し込んだ。
「あーん」
「くぉの…」
波が引くように音が消え、意識が体から切り離される。
あのとき、雪さんがほっぺたにキスをしてくれたんだ。
「ぁ…うん」
「! や、やめなよ、花梨」
「私も見てたけど、誰も…」
「借りたものを返しただけ。さっ、用が済んだら帰って帰って」
「あのね」
「あのとき…急いで抱いてもらおうとしたのは、自分の気持ちを証明したかったからなのかもしれない」
自分が落ち込んでいる時に、人の元気な声を聞いた場合、二種類の反応があるように思う。
「でも、雪さん、自分でしてるとき、すごく気持ち良さそうだった」
「お願いします。思い出に…したいんですの」
「ふーん。ねえねえ、ホントにぜんぜん覚えてないものなの?」
「精神的なものみたいだ。怖いんだよ、どうしても」
「和泉ちゃん、走ると転…」
「キミは!」
この状況で、彼女が僕に嘘をつく意味がない。
そろそろ後かたづけを、という雪さんを残して、僕は部屋へ引っ込むことにした。
「…あったかいし、嫌いじゃない」
「こんにちは…」
「人に慣らされたキツネは、逆に人の世界で生きていく力を失ってしまう――そういうことだね」
「お姫様が目を覚ますために、王子様がすることって、ひとつしかないよ」
舞台の裏手に走る。
花梨が和泉ちゃんの胸の辺りを触っているのが見えた。
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スリースポットグラミー:2010/05/05(水) 11:29:26.12 ID:VVvkiYcx
なんで紅白あんなに下手糞だったの?ねえ奈々オタ教えてよ
明日っていうのは、そんな日常。
「なんだって?」
もしかしたら、ここが病院だっていう話は、嘘なのかもしれない。
『おねがい…マリアを助けて…』
ゆらゆらと像を失い、不確かになっていく、確かだったモノたち。
でも、苦しんでいるのは、僕だけじゃなかった。
「…気持ちいい?」
あの場では、夢が覚める覚めないより、女の子を射抜くという結末に対する恐怖が先に立っていた。
漠然とした不安みたいなものを感じながら、僕はひとり、家路についた。
「誰が、あんたみたいなひねくれ者をつかまえて、可愛いなんて言いますか」
「これよ、これ」
安堵の声を上げたのは、さっきの子とは対照的、いかにもおとなしげな女の子だった。
くすくす、意地悪げな笑い。
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